「薬膳プリン」開発秘話
「薬膳プリン 商品ストーリー」
このプリンは、私(新里武)が仕事終わりに通っていた食堂のおじーちゃんから受け継いだものです。その時は、ダイコン・ゴボウ・黒ゴマ・加工黒糖・タピオカ粉で作られたものでした。
名前は「根菜プリン」。
はじめ見たときは、「こんな商品もあるんだな」としか思わなかったのが、正直なところでした。
何年か通ううちに、おじーちゃんが石垣に農業をしに帰るということになって、食堂を閉じることになりました。僕はこの食堂を無くしたくないと思い「僕にあとを任せてほしい」と直談判をしました。
でも「食堂経営は難しいからやめておいた方が良い」、と何度も断られました。
しかし、そのあとも何度も僕が通ううちに、ついにお店を継ぐ許可を得ることができました。食堂のレシピの中に、例のプリンもありました。
1年半ほどお店を続けましたが、食堂経営をするのは、やはり難しく結局閉店することになりました。しかし、お店を経営する中で、例のプリンがお客さんに反応が良く、商品として可能性があることがわかりました。
それで、公設市場での店舗で販売することにしました。
どうせ商品化するなら、沖縄の材料にこだわって材料を選ぶことにしました。
加工黒糖を、お菓子作りに良いとされている波照間産の「純黒糖」に変更、そして泡盛にも使われている「黒麹」を付け足しました。麹はよく知られているように、私たちの身近にあるもので味噌・醤油・酢などの発酵食品に使われています。
麹が入っている味噌は「医者いらず」と言われているように、
日本人の生活にさりげなく、また確実に取り入れられている調味料の1つです。
その麹の中でも、「黒麹」は唯一、クエン酸が入っている麹でもあります。
材料は厳選しました。
甘薯澱粉(サツマイモ)・大根・ゴボウ・黒麹・黒ゴマ・ココナッツオイルなどを使って作っています。
スーパーやコンビニなどの市販のデザートに含まれる、
トランス脂肪酸は使っていません。
レシピを受け継いだ時は「タピオカ粉」を使っていましたが、
発癌性の可能性もある添加物と言うことがわかり、甘薯澱粉(サツマイモ)に変えた経緯もあります。
また、小麦粉を使っていないので、グルテンフリーです。
アレルギーをもった方やお子さんと一緒に食べることができます。
なぜ、僕がそれらの材料を付け加えたかというと、この「根菜プリン」を受け継ぐとなったとき、ちょうど「薬膳料理」の理論を学んでいました。薬膳料理は元々、中国からきたと言われています。沖縄は琉球王国時代、中国と貿易関係がありました。
想像して下さい、首里城の色を。
中国の生活文化が輸入され、また食文化も入ってきました。その中から「麹菌」も入ってきたと思われます。今では沖縄のお土産にもなっている「紅麹」を使った「豆腐よう」もルーツは中国から入ってきた発酵食品です。その当時は首里城内の王族関係者しか食べたことがなく、一般庶民は食べることはもちろん、存在も知らなかったとも言われています。
また、今でも使う食材には台湾や中国に似た料理が多くあります。豚肉料理を使い、とことんまで煮る「テビチ(豚足)」もその一つです。台湾南部の料理「魯肉飯(ルーローファン)」は沖縄の三枚肉料理とほぼ一緒です。
那覇の国際通りを歩く観光客からは
「中国・台湾に来たみたい」という声を聞くことが多いです。
実際に沖縄と中国・台湾に行ったことがある人は、そう感じることが多いのではないでしょうか?
僕の経歴を簡単に言うと、
農学部出身で、卒業後はゴルフ場のレストランでウェイターを3年、
その後、高校の非常勤教員を7年勤務しました。農林高校・特別支援学校を中心に勤務してきました。
その後、沖縄県那覇にある「牧志公設市場」で60年前からお店をしているおばーちゃんが引退を考えていて、お店を閉じようとしていると聞きました。僕が小さい頃は、そのお店によく預けられていて思い入れがある店です。せっかくの思い出の場所を残したい思いから、僕は継ぐことに決めました。
前職とは全く違う環境・仕事でしたが、今思い返すとずっと「食」に携わっていたように感じます。その当時、僕は自己流で家で料理をしていましたが、沖縄料理についてはほとんど知識がありませんでした。
それで、
沖縄の伝統料理を習おうと琉球料理教室へ通うことに。
そこで、ある女性から「食材研究のために来ているの?」
と聞かれました。その時は、適当に答えはぐらかしました。
後日、この女性がNHKの料理教室に出ているのを偶然見かけました。
「はじめは何処かで見たことあるな」くらいでした…。
気になって名前を検索すると薬膳の先生であることがわかりました。
薬膳教室もしているということでした。
ですが、僕が住んでいるところからは遠くて通うのは難しいと思って、
その時は諦めました。
そして、月日は過ぎて「新型コロナ渦」が始まりました。
僕たち観光客相手の商売は大打撃を受けました。
休みの日が多くなり、時間を持て余していました。
その渦中に、
色々な業種でオンライン講座が一般的になったのもこの頃です。
その時、ふと薬膳のことを思い出し、また検索してみました。
そしたら、zoomでの授業が始まるとのことでした。
僕はすぐに連絡し内容を聞いて受講することにしました。
8ヶ月後、薬膳の理論・知識を得たので、上記のようにアレンジすることができたのです。
この「薬膳プリン」は新型コロナ渦がなければ、
生まれなかったと言うことができます。
想いを込めて、あなたの元へ
この薬膳プリンには、
✔ 受け継いだ想い
✔ 沖縄の歴史
✔ 薬膳の知恵
✔ 素材へのこだわり
✔ 健康への願い
すべてが詰まっています。
ただ甘いだけのプリンではありません。
「身体をいたわりながら、美味しく楽しめるデザート」
それが、私たちの目指した形です。
これからも、一つひとつ丁寧に、心を込めてお届けしてまいります。

